2006/12/27

即戦力の磨き方

即戦力の磨き方
即戦力の磨き方
posted with amazlet on 06.12.28
大前 研一
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世界の標準は日本よりも20年早い。日本では40代で課長、50代で部長というのが一般的な考え方だが、世界では30代で完成して経営者になることを目標に動いている。

そんな、日本人への警鐘で始まる本書の著者は、世界最大手のコンサルティングファーム、「マッキンゼー&カンパニー」を日本で成功させた人物、大前研一氏だ。大前氏の活躍はここでは紹介し切れないくらい多岐に渡るので割愛するが、本書の中でご自身の話に出てくるだけでも常人のそれを上回る。

上記の通り、世界の標準は日本人の標準よりも20年早い。このボーダレスの時代、日本の企業に勤めているからと言って日本の標準に従って動いていては、安心して生活できる保証もない。そんな時代にあって、日本人が身に付けるべき能力は次の3つであると言う。

1、語学力

2、財務力

3、問題解決力


語学力とは英語のことだ。英語は別に世界共通語ではないが、少なくともビジネス共通語ではある。英語が話せれば世界中で仕事をすることが可能であり、企業の世界進出に当たって登用されるチャンスも高い。しかし英語が話せるだけでは仕方がない。ディスカッションする力がなければビジネスの場では通用しない。ディスカッションする能力を磨いてはじめて役に立つのだ。

財務力を持つとは、自分自身の金銭的価値や資産に対して鋭くなることだ。金利の低い銀行に資産を預けて平気でいられることは財務力があるとは言わない。

問題解決力とは、受験勉強の優等生になることではない。答えがどこにあるのかわからない問題に対して、A.何が問題なのかを見出すことができ、B.問題解決のための仮説を立てることができ、C.仮説と検証を繰り返して最後に解決に結びつけることができる能力だ。Aができないのは典型的な受験優等生、Bで終わるのは思いつきを結論にするタイプ、Cまでできてはじめて問題解決力があると言う。

著者が繰り返し呼びかけるのは、この「答えのない問に答えることができる能力を身に付けよ」ということである。ビジネスの場で求められているのはまさにこの能力であり、ボーダレスの時代に世界を相手に勝負できるかどうかを決定する能力だ。

本書を読めばこの能力を磨くことや、その他の現代の後悔しない生き方に対して、その答えの一端をつかむことができるだろう。しかし本書はそれらに対する完全な答えを与えてくれるものではない。答えは常に自分で探していかなければならないものであり、そうしてこそ本当に自分を救うことができるのだから。

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